自分の子どもを育てていく過程で違和感を覚えるようになり、試しに受けてみた発達検査。

そこからさまざまな診断が下っていくわけですが、その一つに「発達障害の診断」があります。

もし自分の子どもが発達障害であると診断を受けたら、すぐにしなければいけないこととは何でしょうか?

今回は、発達障害と診断されてからすぐしなければいけないことをご紹介していきたいと思います!

発達障害と診断されたら…

自閉症スペクトラムの診断を行ったのは、息子の小学校入学を控えていた秋の頃。

保育園卒園後、息子がどのような進路を辿るのかを決めるには、自閉症スペクトラムの診断を受ける必要があったのです。

心療内科で受けた自閉症スペクトラムの診断を行ったところ、結果は「自閉症スペクトラムの可能性が非常に高い」というものでした。

運動面や作業面は問題なかったものの、コミュニケーションにおける最大の障壁である「言語面」の発達が遅く、6歳の息子に対して言語レベルは2歳児程度という診断だったのです。

その後、児童相談所で改めて検査を行い、自閉症スペクトラムとして療育手帳B判定が出され、息子は公私ともに自閉症スペクトラムを抱える障害者となりました。

障害者となったことで一区切りつくわけですが、発達障害と診断されてから、すぐにしなければいけないことが3つあると感じています。

一つずつ順番にご紹介したいと思います!

①事実を受け止め、子どもの今後に目を向けること

第一にしなければいけないことは、『その事実を正面から受け止めること』です。

僕は結婚するまでの人生の中で、障害者の方と深く接することはなく、どこか他人事のように捉えていました。

だからこそ、まさか自分の子どもが障害者だなんて…と思っている自分がいたのです。

「パパ、色々と思うところはあると思うけど、息子くんの未来を考えようね」

ママは僕が思っていたことを既にお見通しでした。

僕が抱いていた、自分の勝手な思い込みやエゴは、息子の未来の何の役に立つのでしょう?

これから息子の未来を考えていかなくてはいけないのに、まるで逆効果ではありませんか。

息子がお姉ちゃんと一緒の小学校へ通えるのか、それとも特別支援学校を考えなくてはいけないのか、地域学校の特別支援級に通うのか、普通級にチャレンジしてみても良いのか…

今後の息子の進路を決めるのは、診療クリニックでも児童相談所でもなく、僕たち親です。

息子の未来を少しでも明るいものにするためには、まず『親が子どもの障害を受け入れること』が非常に重要だと感じています。

『自分の子どもは普通であってほしい』

これは親であれば、誰もが願うことです。

自分の子どもには不自由なく、自分で生きる力を身につけ、最高の人生を送って欲しい、と。

しかし、それは発達障害を抱える子どもにとっては、押しつけ以外のなにものでもありません。

何が子どもにとって最も幸せな人生に繋がるのか、具体的な行動を起こさなければいけないと自覚を持つことが重要だと思います。

②療育手帳の取得など国から受けることができる支援を把握すること

自閉症スペクトラムと診断された息子には、療育手帳B判定が出ました。

発達障害というレッテルを貼られたような気分になり、気は落ち込んでしまうかもしれませんが、落ち込んでばかりいられないのも確かです。

ネクストステップへ向けて準備を進めていくことも大事ですが、同時におこなって頂きたいのが『発達障害だと得をする部分のチェック』です。

どうして発達障害という区分があるのかというと、「貴方は普通ではありません」というレッテルを貼るためにあるのではなく、『国が貴方をしっかりと支援していきます』という証のためにあるのです。

障害の重度により段階があり、例えば息子の場合は「B」判定となり、「中度」という結果でした。

この場合、

・特別児童扶養手当2級

・税金(住民税や所得税)の障害者控除

・施設や公共交通機関などの障害者料金適用

などが受けられるようになり、経済的な支援を受けることができるのです。

ほとんどが自分から申告しないと適応されないものばかりですので、療育手帳を持つことのメリットはしっかりとおさえておいた方が得となります。

「なんかお金のことばかりで卑しく感じる」という方がいらっしゃるかもしれませんが、これは何一つ卑しいことではありません。

これらは全てひっくるめて『国が用意してくれている支援』ですので、全てしっかりと活用されることをお勧めします。

③ネクストステップ(学校見学など)への手続き!

発達障害であることをしっかりと受け止め、発達障害の支援を把握できるようになったら、改めてネクストステップへの手続きを進めていくことになります。

息子の場合は半年後には小学校の入学が控えているわけですから、どこへ入学するのかを決めるために、すぐに特別支援学校や地域学校の特別支援学級の見学の手続きを行わなければいけません。

特別支援学校の見学では、実際の学校の見学以外に担当の先生に息子の様子を見て頂き、総合的に判断して頂いて小学校の特別支援学級で十分やっていけるだろうとの見解を頂きました。

特別支援学校の見学のことは児童相談所から市役所の方へ連絡が行っているので、見学の結果を市役所へ報告し、改めて息子の進路を小学校の特別支援級にすることを伝えました。

何とかギリギリのタイミングで小学校の支援級に進むことが正式に受理され、晴れて息子の春からの進路が決定したのです。

入学2ヶ月前には一日入学、入学1ヶ月前には特別支援級の先生方と面談が行われ、着実に準備が進んでいる段階です。

学校見学の際の体験談もありますので、ご覧いただけたらと思います。

まとめ

これらの手続きが終わると一段落なのですが、強く感じたのは、市役所、児童相談所といろいろとアドバイスをしてくれるのですが、あくまで主動なのは親だということです。

親が動かないことには、何一つ進展しないと言っても過言ではないくらい、周囲は親の行動力を求めています。

だいたいの手続きは平日におこなわれるため、僕も幾度か会社をお休みして対応しました。

とは言っても休める日には限りがあるので、ママには頭が上がりません。