この記事は、思春期のお子さんがいる保護者の方に向けて、お子さんが思春期に抱えうる心の病についての原因と対策をご紹介します。
子どもが「思春期の心の病気」などで悩んでいても、親は「甘えてるだけ…」と思いがちです。
しかし、子どもは真剣に悩んでいるので、親はしっかりと向き合うべきでしょう。
悩みこんで自殺してしまう子どももいるからこそ、「思春期の心の病気」を甘く見てはいけません。
「思春期の心の病気」を、親は甘く考えがち
一般的に、大人になってからのほうが、苦しいことが多くなります。
そのため、子どもが悩んでいても、「甘えてるだけ…」と感じがちです。
しかし、子どもは真剣に悩んでいるからこそ、甘く考えてはいけないのです。
親よりも子どものほうが人生経験が未熟
大人である親は、社会に揉まれているわけです。
おそらく、学生時代よりも社会人時代のほうが、辛いことが多いことでしょう。また、親よりも子どものほうが、人生経験が未熟ですよね。
だからこそ、子どもが何らかのことで悩んでいても、親は「甘えてるだけ…」と考えてしまうんですよね。
1年で約700人の子どもが自殺している
子どもが悩んでいる場合、それは真剣で、かなり苦しんでいるのです。
また、悩んでいるだけなら、まだ救われるのですが、「思春期の心の病気」に罹っていることもあります。
ちなみに、令和元年に自殺をした19歳以下は、約700名となっています。
つまり、「1年で約700人の子どもが自殺している」ということになるわけですね。
「理解してくれる大人」「悩みに向き合ってくれる親」がいたら、自殺する19歳以下は減ったかもしれません。
それだけ、一人で悩んでいる子どもは多く、ときに自殺をしてしまうのです。
「思春期の心の病気」の原因の例
子どもが真剣に悩んだ結果、「思春期の心の病気」になることがあります。
もちろん、「思春期の心の病気」には、何らかの原因があるわけです。
ここからは、そんな原因の例について、紹介をしてゆきます。
学校でいじめられている
「思春期の心の病気」の原因の代表となるのが、「学校でいじめられている」になります。
おそらく、多くの子どもは、いじめられても、親や教師に相談できないでしょう。
もちろん、友達に相談するというのも、なかなか難しいものです。
つまり、いじめられている場合、「相談できる人が1人もいない」ということが多いんですね。
「いじめられていることを相談できない理由」は、個々それぞれになります。
ただ、「プライドが許さない」「相談したことが加害者(いじめっ子)にバレると、被害がエスカレートしそう」などという理由が多いように感じます。
将来が不安である
将来に不安を感じると、気が滅入ってしまいますよね。
場合によっては、将来に不安を感じて、気が滅入った結果、心の病気になることがあります。
中3や高3になると、進路を決めなければいけません。
そのため、中3や高3になると、将来が不安になり、結果として「思春期の心の病気」になることが多くあります。
また、例えば「就活で不採用が続く」など、進路に関して上手くいかないと、気が滅入って「うつ病」になったりするものです。
コンプレックスを感じている
何らかのコンプレックスを感じて、自分に自信を持つことができず、「思春期の心の病気」になることがあります。
例えば、「肥満であること」がコンプレックスである子どもがいるとします。
この場合、見た目に自信が持てなくて、積極的にコミュニケーションが取れないかもしれません。
また、「いつかいじめられるのでは?」と思い、常にビクビクしてしまうかもしれませんね。
このように、コンプレックスを感じている結果、「思春期の心の病気」になることもあるのです。
子どもが悩んでいるのなら、親は真剣に向き合おう
子どもだって、真剣に悩み、真剣に苦しんでいるのです。
もしかしたら、「死にたい」などと思って、人生に絶望しているかもしれません。
このように、真剣に悩んでいるからこそ、大人である親が、真剣に向き合うべきでしょう。
傾聴をしたり、場合によっては精神科を受診することが、「子どもの悩みと向き合うこと」になるはずです。
しかし、子どもを守りたいからといって、衝動的になってはいけません。
例えば、子どもが学校でいじめられており、かなり悩んでいるとします。
この場合、頭ごなしに「先生に相談しに行こう…」と言って、実際に行動をしてはいけません。
やはり、子どもは「先生に相談したことがバレたら、さらにいじめられるかも…」だなんて思うものです。
「子どもを守りたい」という気持ちは、絶対に忘れてはいけません。
しかし、まずは冷静になって、「どう対処すべきか」を考えるべきなのです。
まとめ
子どもが悩んでいる場合、真剣に苦しんでいるものです。
もしかしたら、「思春期の心の病気」に罹って、「死にたい」だなんて思っているかもしれません。
だからこそ、子どもが悩んでいる素振りを見せたら、親が向き合うべきです。