発達障害の方や、知的障害のお子様の場合、何かに集中して取り組む性質がある一方で、周囲との交流が少なく、友達を作りにくいという性質を併せ持っていると言えますね。

勉強することに集中して取り組む事自体は、悪くなく、むしろ良いのですが、そのエネルギーの一部を社交性に向けて取り組んでくれるようになれば、大人になってから社会で活躍できる人財になりやすくなります。

今回は、そういった性質が顕著になっているお子様を持つ保護者の方に向けてPolaris(ポラリス)教室の療育サービスをご紹介させていただきます。

勉強だけ出来て、社交性を持てないとどうなるか

では、勉強だけできて、それを良しとし、社交性については改善されないまま、大人になった場合、どうなることが多いのかみてみましょう。

学歴のみ高く、社会に出てから活躍できない

いわゆる”高学歴ワーキングプア”と呼ばれる人たちが、社会には一定数いることが、メディアなどで話題となっています。

日本はこれまで、学歴編重社会と言われてきたように、偏差値教育に重点をおいてきました。

又、高度経済成長期の日本経済の発展もあり、大量消費及び大量生産を背景に、右肩上がりでGDPも成長していきました。

これに伴い、企業の雇用形態は、新卒一括採用、終身雇用、年功序列の制度とうまくかみ合い、この雇用慣行が現在まで、常態化しています。

しかし、バブル経済崩壊後の1990年代から日本は低成長時代に突入し、2020年の現在まで続いており、人口減及び高齢化の影響で、今後も日本経済の先行きに関しては、悲観的な推測もされています。

つまり、これまでの日本型雇用慣行自体、すでに時代にそぐわなくなってしまっており、特に1人当たりの生産性に関しては、先進国でも最低ラインとなってしまっています。

この為、今後は学歴がいかに高くても、仕事で評価されるのは、仕事の遂行能力、人間関係構築能力、問題解決能力など、むしろ学歴とは関係ない部分で評価されるようになってきています。

これらの要因が影響して、高学歴でも仕事に就けない人が続出してしまっているのが、社会問題として浮上してしまっています。

その為、勉強だけできても、仕事で関わる人とうまく連携して取り組む必要が従来よりも高まってきており、勉強だけ出来ても社会で活躍することには直結しにくい世の中になってきていると言えます。

大人になってから人間関係を上手に構築できない

幼少期や青年期において、学校という場を通してある程度の人間関係を構築する経験をすることが出来ます。

この時期に、例えば部活で濃い人間関係を構築したり、クラスメイトと浅く付き合ったりと、幅広くいろいろな人間と関わることが出来ます。

この時期で、こういった幅広い人間関係を構築することが出来れば、大人になってから、あまり人間関係で悩まずに済むようになると言えます。

大人になってからの人間関係、つまり社会人になってからの人間関係は、基本的に幼少期や青年期に経験した人間関係を基に、広く浅く付き合っていくことが多くなります。

又、用意された場所ではなく、自分の興味や関心のある場所にアクセスし、自分から人間関係を構築していく姿勢が求められます。

その為、大人になってからのこういった複雑化する人間関係に対処する為の土台となる人間関係構築能力を、幼少期や青年期で培っておくことが非常に重要となると言えます。

対人関係での免疫が低いと、回復までに時間がかかる

幼少時や青年期においては、学校という場所が、人間関係のメインとなっています。

この場所で、社交性を持って多少嫌な経験もすることで、社会に出てから、職場の人間関係にも対処できるようになります。

この為、幼少期や青年期である程度の人間関係構築能力において、免疫をもっておくことは、社会人に必要な見えないスキルだと言えます。

現代は、先述のようにこれまでの日本の雇用慣行が崩れてきている影響もあり転職が容易となってきています。

その為、職場で万が一、パワハラやセクハラやモラハラなど、嫌な経験をしたとしても、これまで培った免疫力で、すぐに職場を変えるなどの手法を取り、回復することが出来ます。

一方で、勉強しかしていない場合は、視野が狭くなり、他の選択肢を考えて社会を歩んでいくことが難しくなってしまいます。

その為、職場でトラブルが発生してしまうと、そこからの回復が難しくなってしまいます。

今後、自身の働く力を守る為にも、多少の失敗があってもすぐに切り替えられる精神力を鍛える為にも、社交性をもって多少集団で嫌な経験をしておくことは、意外と大事だと言えますね。

これらのように、勉強だけできても、これからの社会は特に厳しいものとなってきていると言えます。

では、大人になってから、こういった事態に陥ってもすぐに回復できるような、人間関係の土台を構築する能力を培う為には、どういった解決方法がるのかみていきましょう。

社交性を持てるようにする具体的な解決方法とは?

社交性を持てるようにする為の具体的な解決方法は、

主に3つあり、

➀ソーシャルスキルトレーニングの実施

➁部活動や課外活動への参加

➂オンラインツールの活用

の3つが挙げられます。では、1つ1つみていきましょう。

➀ソーシャルスキルトレーニングの実施

Polaris(ポラリス)教室では、ソーシャルスキルトレーニング(SST)を通して、コミュニケーションをとることのメリットを伝えています。

まずは、他者とコミュニケーションをとることの重要性を認識してもらった上で、本児の「勉強したい」という意思も尊重しています。

具体的には、勉強する時間と遊ぶ時間を事前に保護者も入れて3人で取り決め、遊ぶ時間には本児の好きな物を聞き出したりして、積極的に集団の輪の中に入るように声掛けを行っています。

その過程の中で、上手くいった時には本児を褒めて伝え、上手くいかなかった場合には、振り返りを行い一緒にコミュニケーションの練習をします。

こういった繰り返しの訓練により、コミュニケーションの成功体験を着実に積んでもらうことで、自信ももってもらい、今ではムードメーカーになっている子供もたくさんいます。

このように、SSTでコミュニケーションの訓練をすることで、基礎となる部分を鍛えることが出来ます。

➁部活動や課外活動への参加

SSTでの訓練に慣れてきたら、今度は学校などの部活動や課外活動に積極的に参加してみても良いかもしれません。

SSTで必要なコミュニケーションを学んだ後に、並行して何らかの課外活動や部活動など、何らかの集団に所属してみても良いかもしれません。例えば、小学生であれば、サッカーチームなど、スポーツを通して、人間関係を学べるようになっています。

又、中学生や高校生であれば、学校に部活動という集団での生活を学べる環境があるので、参加してみても良いかもしれません。

部活動は、本児の興味のある分野で良いと言え、スポーツ系や文化系など多種多様な部活動が用意されている学校も珍しくはありません。

同じ趣味や志向を持っている人と、同じ目標を持って何かに取り組めることが出来れば、それは人生において、貴重な財産となるので、本児にも薦めてみても良いかもしれません。

一方で、部活動では指導の行きすぎや虐めなども隠れた場所で行われている場合もあり、そういった場面に多々遭遇したことで、もし部活動や課外活動で本児が参加したくなくなったということであれば、無理に参加してもらう必要はないと言えます。

こういった場合は、SSTでのコミュニケーションで十分と言えますので、一回参加してみて、もしいやいや参加するようであれば、不参加でも良いと言えます。

➂オンラインツールの活用

元々、勉強に集中して取り組んでいるので、勉強に関連した集団に参加してみても良いかもしれません。

例えば、塾では学校外で同じ志向をもった友達と接する機会にもなるので、良い経験になると言えます。

又、オンラインでは、子供を対象にした読書会や勉強会を開催しているところもあり、取り組みやすい社会的な活動として、オンラインツールを活用しても良いと思います。

オンラインツールの弱点は、実際に人と対面してコミュニケーションをとることが難しい点ですが、他者とコミュニケーションをとる最初のステップとしては、有効に作用するものと推測出来ます。

又、パンデミックによる感染症対策も必要となっており、しばらくはこういったオンラインツールを活用することで、社交性を身に付ける訓練を着実にしておくことが良いと言えます。

これらをみてきました通り、パンデミックが終息するまでは、Polaris(ポラリス)教室のSSTや、オンラインツールで、コミュニケーションの能力を培うことをメインとして、収束後に、部活動や課外活動にすぐに参加できるようにしておくとよりスムーズに本児の社交性を養うことが出来ると言えます。

まとめ

これまでみてきましたように、Polaris(ポラリス)教室でSSTの訓練を受けることで、発達障害や知的障害のお子様の社交性を改善することが出来ます。

幼少期や青年期である程度の社交性を備えることが出来れば、大人になってからの対人関係のトラブルに上手に対処できるようになり、すぐに切り替えて物事に取り組めるようになります。

一方で、勉強のみ特異で、そのまま社交性をもたずに、大人になってしまうと、学歴という武器しか持てず、仕事の能力に活かせないことになりかねません。

又、職場の人間関係を上手に構築することが難しくなり、すぐに切り替えられない為、回復までに時間がかかってしまいます。

こういった事態に陥らないように、ぜひPolaris(ポラリス)が提供しているSSTという訓練サービスを通して、実践的な働く力を身に付けていくことをお勧めします。

最初は少しずつで良いので、本児を見守りながら、暖かく見守ることも大事だと言えますね。

Polaris(ポラリス)教室のサービスを通して、そういった少しずつの取り組みが、大人になってから活かされると信じて、着実にステップアップしていくお子様を見守っていきましょう。

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