放課後等デイサービスが始まった当初は、どこの事業所も子どもを預かって遊びや居場所の提供をすることに重点が置かれていました。

しかし、最近では就労準備型や運動療育型などの様々な療育方法や、育成スキルに特化したコンテンツ型の施設が増えてきており、事業所ごとの特色がかなり違ってきます。

今回はそんな新しい放課後等デイサービス「就労準備型放課後等デイサービス」についてご紹介します!

就労準備型とは

就労準備型とは、放課後等デイサービスの事業所のタイプの一つで、将来就労を目指すお子さんたちが必要な知識や就労訓練など受け、就労に関するスキル全般を学ぶことができる事業所です。

基本的には中高生を対象にしている事業所が多く、将来的な一般就労や就労支援施設に向けてスキルを磨いていきます。

どんなことをするの?

事業所によって異なることがありますが、基本的には余暇の時間とは別に就労訓練として物品の「仕分け」や「計量」「組み立て」「袋詰め」「解体」など、実際の就労支援施設でおこなわれている作業の基礎的な訓練のがあります。

他にも、パソコンのタイピングやプログラミングソフトを使用したのパソコンスキルのトレーニングに加え、就労に特化したソーシャルスキルトレーニンである「ジョブスキルトレーニング」やビジネスマナー、仕事とは何かなどの座学まで多岐にわたり、就労移行支援の簡易型のような形です。

事業所によっては就労支援施設と連携し、実際の就労の現場を見学や体験をしてみる職場体験のような実習もあり、就労内容のサンプル提供をしてもらい基礎訓練の応用編として、また就労の疑似体験として使用するところもあります。

アセスメントもお子さんの進路や就労に関する支援など、進路相談を含めたアセスメントもできますので、

学校や相談員だけではなく放課後等デイサービスの就労訓練での視点からもお子さんの進路を考えることができ、保護者・学校・相談員・放課後等デイサービスの連携によって、よりお子さんの進路に対する手厚い支援ができます。

もちろん就労に対する勉強や訓練だけではなく、放課後等デイサービスのお子さんの居場所の確保や遊びの提供など、お出かけや楽しい余暇活動なども充実しています。

仕事を頑張るための趣味や余暇を見つけることも働く上では大切になってきます。

そのため、こうした余暇活動も就労に必要な「仕事以外の余暇」を学ぶ上では欠かせないプログラムになります。

就労準備型の必要性

何故中高生のうちから就労に向けての支援が必要になるかというのには以下のようないくつかの理由があります。

・早期からの就労準備でお子さんの特性や能力が把握でき、進路に向けてのイメージがしやすい。

・就労に近い環境に身を置くことで将来就労に就いた際の環境変化によるストレスが最小限に抑えることができ、ストレスによる二次障害を防ぐことができる。

・就労のスキルを磨くことによってお子さんの将来の幅を広げることができる。

・企業や就労施設へ実習や職場体験を行うことで、そこの施設や企業が進路として選択の範囲が広がることや、就労する際のイメージと現実のギャップが分かりやすい。

このように、早期から就労に向けての準備は多くの必要性があり、お子さんの将来のためはもちろん、保護者の方の将来に対する不安のサポートに関する観点からも非常に重要になってきます。

早期からの就労に対する意識やスキルの向上をおこなうことで将来の新しい可能性を広げることや、就職した後のイメージ作りなどを目的とし、

お子さんだけではなくお子さんの将来の進路に不安や悩みを抱えている保護者の精神面でのサポートも同時におこなうことができます。

そういった多方面での支援から、就労準備型放課後等デイサービスは、新しい放課後等デイサービスの形であると思います。

その為にはまず、就労移行支援や就労継続支援で重要視されている「就労アセスメント」の項目に向けて訓練を訓練をしていく必要があり、どの訓練にも必要とされる要素として「集中力」があります。

就労準備型放課後等デイサービスでは集中力に重点を置いて日々の活動プログラムが組まれています。

まとめ

お子さんの進路に関して何をすればいいのか分からない

そういった心配をされている方は多いかと思います。

「働くこと」は「生きること」に直結します。

その「働くこと」の知識やスキルの習得がお子さんの将来に大切な要素になります。

しかし、そういった学びは学校だけでは不十分なこともあり、ご家庭でもなかなか難しいかと思います。

そこで、数多くある放課後等デイサービスの一つとして最近増え始めてきている「就労準備型放課後等デイサービス」を利用することをお勧めいたします。

同じ就労準備型でも地域差や事業所によっておこなっている内容は違いますが、お子さんの就労スキルが目に見えて分かるはずです。

お子さんが中高生で就職に向けて考えていきたいという方は利用を検討してみるのもいいかもしれません。