障害手帳を持っていると、手帳を持つ人を対象とする様々なサービスが受けられたり、支援や援助が必要な事を証明したりすることが出来ます。

就労という点に関しても、障害者手帳を持っていることによって障害者雇用の就職や転職活動をおこなうことが出来、メリットと言えます。

しかし障害者手帳を持つことに関して、「手帳を申請するのが面倒くさい・・・」「わざわざサービスを受けるために手帳を提示するのは手間だ・・・」と考えておられる方は少なくありません。

今回は「障害者手帳を持つことのメリット」と「申請方法」、「アプリの障害者手帳とは?」いうテーマでご紹介したいと思います。

障害者手帳を持とうか迷っておられる方、手帳の持ち歩きや提示を少しでも楽にしたいという方は是非参考にしてみてください。

障害者手帳を持つことのメリット

障害者手帳を取得することで受けられるサービスはたくさんあります。

雇用や料金割引、税金の優遇など多くありますので、詳しく説明していきます。

障害者雇用枠で応募が出来る

日本では障害者雇用促進法という法律があり、45.5人以上の従業員がいる企業では、2.2%以上障害者を雇用しなければならないと決められています。

しかし、この2.2%の雇用枠は障害者手帳を持っている人のみが対象なのです。

障害者手帳を持っていると、この障害者雇用枠の範囲で応募をすることが出来、仕事の幅も広がりたくさんの求人の中から好きな仕事を選ぶ事が出来ます。

就職や転職といった全てを特別な雇用枠の中から選択できるので障害を抱えていても皆と同じように仕事に困ることなく充実したやりがいのある仕事を行う事が可能です。

所得税・住民税・自動車税の軽減

障害者手帳を持っていると、確定申告や年末調整の際に手続きをすることで所得税や住民税、自動車税等の金額が安くなります。

障害者手帳に記されている障害の等級によって軽減金額が変わりますが、1級の方と同居している配偶者の方も税の軽減を受ける事が出来る場合があります。

公共サービスの割引

障害者手帳を持っていると、電車やバス、タクシーなどの公共の乗り物が割引になります。

また、NHKの放送受信料が半額や無料になったり、携帯電話の基本料金が安くなったりというサービスもあります。

自治体によって異なるサービスや割引を実施している場合もあり、タクシー券を配布したりガソリン代を助成するといったケースもあるそうです。

このように障害者手帳を持っていると公共の乗り物に乗ったり様々なサービスを受ける時に、割引価格で受ける事が出来メリットです。

障害者手帳の申請方法

障害者手帳を申請してから交付されるまでの期間は約1~2ヶ月かかります。

そのため、就職活動や確定申告など障害者手帳が必要なのであれば、その日に間に合うように余裕を持って申請しておく必要があります。

申請方法は以下の通りです。

窓口から申請書類を受け取る

まず区市の福祉事務所や、町村の障害者福祉担当課などにある申請窓口にて必要書類を受け取る事が出来ます。

申請に必要な書類や医師に作成してもらう診断書など何枚かの書類を受け取ることになると思いますので、ファイルを一枚用意しておくと便利かもしれません。

診断書を作成してもらう

次に障害を診断されたもしくは指定医のいる病院へ行き、窓口から受け取った診断書を医師に渡します。

そうすると、医師がストーマ造設の診断書を作成してくれますので作成後の診断書を受け取ります。

窓口に書類を渡す(申請)

最初窓口から申請書類や診断書を渡される時に説明がおこなわれると思いますが、渡された書類に全て記入し、診断書と一緒に窓口にて提出します。

この障害者手帳申請時には印鑑や顔写真、マイナンバーなども必要になるので忘れず用意していくようにしましょう。

交付

申請した書類が審査に通され、何も問題がなければ1~2ヶ月ほどで障害者手帳が交付されます。

交付の際はもう一度窓口に取りにいかなければいけない場合と、郵送にて送ってくれる場合と様々なので各窓口で確認しておく必要があります。

また、障害者手帳にも「身体障害者手帳」「精神保健福祉手帳」「療育手帳」と種類があり種類によって申請の手順も若干変わります。

アプリの障害者手帳

最近では障害者手帳をスマホからパッと提示できるような便利なアプリが開発されています。

例えば、その中でも特に人気と知名度の高い「ミライロID」というアプリでは、まず手持ちの障害者手帳をアプリ内で撮影します。

そして、撮影した内容から必要な情報を登録して、ミライロIDが使える施設や窓口で画面を提示します。

これは東方シネマ映画館や大原美術館、はとバスなど様々な場所で実際に使用する事が出来るので、障害者手帳を持ち歩かなくてもスマホだけ持っていれば簡単に割引を受ける事が可能です。

まとめ

今回は障害者手帳を持つことのメリットや申請方法、障害者手帳のアプリについてご紹介する事が出来ました。

障害者手帳の申請を面倒くさいと感じられるかもしれませんが、障害者特別の雇用枠や公共のサービスの割引、税の軽減など様々なサービスを受ける事が出来るので、是非申請なさってください。

スマホで障害者手帳を提示できるアプリもあるので、是非こちらも検討してみてはいかがでしょうか?