投稿日:2020.04.25 最終更新日:2026.05.27
発達障害の子の「怒り」をコントロール!SSTで学ぶアンガーマネジメント
「ちょっとしたことでカッとなって手を出してしまう」「ルールの変更や思い通りにいかないことがあると、激しく怒ってしまう」。
発達障害(自閉スペクトラム症やADHDなど)のあるお子さんを育てていると、こうした「怒りのコントロール」に悩む場面が多いのではないでしょうか。
怒りを感じること自体は、誰にでもある自然なことです。
しかし、衝動的に怒りをぶつけてしまうと、お友達とのトラブルに発展したり、後になってお子さん自身が「またやってしまった」と深く後悔し、自己肯定感を下げてしまったりします。
そこで有効なのが、怒りの感情を上手にコントロールする「アンガーマネジメント」です。
今回は、放課後等デイサービスポラリス教室のSST(ソーシャルスキルトレーニング)でも取り入れている、アンガーマネジメントの実践的な方法をご紹介します。
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怒りのピーク「6秒」をやり過ごす4つの方法
アンガーマネジメントの基本は、「反射的に怒らないこと」です。
人間の怒りの感情がピークに達するのは、長くて「6秒間」だと言われています。
つまり、この最初の6秒間をやり過ごすことができれば、怒りは自然と落ち着き、冷静さを取り戻すことができるのです。
では、この6秒間をどうやって耐えればよいのか、お子さんと一緒に練習できる具体的なテクニックを4つご紹介します。
1. ゆっくり深呼吸をする
「3秒吸って、3秒吐く」ことを意識させます。
怒りが込み上げている時は息が浅くなり、脳に酸素が回らずに余計にイライラしやすくなります。
ゆっくり深呼吸をして脳に酸素を送ることで、自然と6秒が経ち、落ち着いて状況を見られるようになります。
2. 目の前のモノを観察する(視覚に意識を向ける)
怒りに意識が集中しそうになったら、目の前にあるモノを観察して実況させます。
「ボールペンがある」「色は赤と黒だ」「花が咲いている」「花びらは5枚ある」などです。
発達障害のあるお子さんは視覚優位(目で見た情報を処理するのが得意)なことが多いため、視覚からの情報で頭の中をいっぱいにし、怒りから気を逸らすこの方法は非常に有効です。
3. 自分の状態を実況中継する
「足の裏が地面についていて冷たい」「怒りで手をギュッと握りしめている」など、今の自分の身体の状態を実況します。
自分が置かれている状況を客観的に見ることで、冷静さを取り戻すことができます。
これは、過去の嫌な出来事を思い出して腹が立った時(フラッシュバック)にも、「過去」から「今」に意識を戻すために使えるテクニックです。
4. イメージして意識をそらす
「真っ白な紙」や「大好きなキャラクター」など、特定のイメージを思い浮かべさせます。
また、「イライラした出来事を頭の中で丸めて、ゴミ箱にポイッと捨てる」というイメージを持たせるのも効果的です。
思いのほか、心がスッと軽くなります。
日常からイライラしにくい心を作る2つの習慣
次に、「普段からなんでもイライラしがち」というお子さんへ向けて、日常生活の中で怒りをコントロールする習慣作りをご紹介します。
1. 自分の怒りを知る「アンガーログ(怒りの記録)」
自分がいつ、どこで、どんなことに、どのくらい怒ったのかを記録します。
怒った直後に、「日時」「場所」「出来事」「思ったこと」「自分の言動」「怒りの強さ(10段階)」などをメモ帳やスマホに書き留めます。
そして、心が落ち着いている時に一緒に読み返します。
「自分はこういう状況で怒りやすいんだな」「この前の怒りは10段階の8だったけど、今回は3くらいだな」と、自分の怒りの特徴を客観的に知ることで、パニックを未然に防ぐ対策が立てられるようになります。
2. 幸せなことを記録する「ハッピーログ」
発達障害があるお子さんは、楽しかったことよりも、怒りや負の感情(嫌だった記憶)に強く囚われやすい傾向があります。
「どうせ自分は怒られてばかりだ」と後ろ向きになると、さらにイライラしやすくなってしまいます。
そこで、「今日のおやつが美味しかった」「先生に褒められた」など、小さな幸せをメモする習慣をつけましょう。
イライラした時にこのメモを見返すことで、「良いこともたくさんあるんだ」と前向きな気持ちになり、自己肯定感を育むことができます。
ポラリス教室のSSTで「自分を知る」練習を
こうしたアンガーマネジメントのスキルは、1回教えただけで急にできるようになるものではありません。
失敗を繰り返しながら、少しずつ身につけていくものです。
放課後等デイサービスポラリス教室のSST(ソーシャルスキルトレーニング)では、子どもたちが集団の中でトラブルに対処する方法や、自分の感情をコントロールする方法を実践的に学んでいます。
怒りが落ち着いた後に、「私はこう思って嫌だったんだ」と相手を責めずに自分の気持ちを伝える練習も行います。
ご家庭だけで怒りのコントロールを教えるのが難しいと感じた時は、ぜひ専門機関であるポラリス教室を頼ってください。
アンガーマネジメントを通して、お子さんが自分の感情と上手く付き合い、穏やかな人間関係を築けるようサポートしてまいります。
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