投稿日:2020.07.10 最終更新日:2026.06.09
【発達障害】こだわりが改善できた4つの事例から真似したい支援ポイント
「一度決めたことを変えられない」
「予定が変わるとパニックになってしまう」
「字を書きたがらない、食べ方に強いこだわりがある」
「初めての場所や活動を極端に嫌がる」
発達障害や知的障害のあるお子さまを育てている保護者の方から、このようなご相談をいただくことがあります。
こだわりや切り替えの難しさは、家庭生活だけでなく、学校生活や集団生活にも影響することがあります。
朝の準備が進まない。
宿題に取りかかれない。
予定変更で泣いてしまう。
いつもと違う道順や活動を嫌がる。
食事や持ち物、服装に強いこだわりがある。
新しいことに挑戦する前から「いやだ」と拒否してしまう。
保護者の方も、毎日の生活の中で「どこまで受け入れればいいのか」「どこから練習させればいいのか」と悩まれることが多いと思います。
大切なのは、こだわりを無理にやめさせることではありません。
お子さまにとって、そのこだわりがどんな意味を持っているのかを理解し、少しずつ安心して切り替えられる経験を増やしていくことです。
ポラリス大治教室2では、未就学〜小学4年生のお子さまを対象に、認知トレーニングや遊び、生活の中での関わりを通して、学校生活や集団生活に必要な「自立の土台」を育てています。
この記事では、大治町で発達障害のあるお子さまのこだわりや切り替えに悩んでいる保護者の方に向けて、こだわりが起きる理由と、家庭や療育でできる支援の考え方をご紹介します。
発達障害の子にこだわりが出やすい理由
発達障害のあるお子さまのこだわりは、単なるわがままではありません。
本人にとっては、そのやり方でないと安心できない、見通しが持てない、不安が強くなるという場合があります。
たとえば、
いつもと同じ順番でないと落ち着かない。
決まった道順でないと不安になる。
お気に入りの物がないと行動できない。
新しい道具や場所を強く嫌がる。
食べ物の形や食感が変わると食べられない。
急な予定変更に対応できない。
このような姿の背景には、いくつかの理由があります。
見通しが持てない不安
初めてのことや予定変更が苦手なお子さまは、先の見通しが持てないことで強い不安を感じていることがあります。
大人にとっては「少し予定が変わっただけ」に見えても、お子さまにとっては「何が起きるかわからない」「どうすればいいかわからない」という大きな不安になっていることがあります。
この場合、無理に慣れさせようとするより、事前に予定を伝える、写真や絵カードで見せる、終わりをわかりやすくするなど、安心できる情報を増やすことが大切です。
感覚の過敏さや苦手さ
こだわりの背景に、感覚の過敏さがあることもあります。
食べ物の形、匂い、食感、服の肌触り、音、光、人との距離などに敏感なお子さまは、周囲が気づきにくい刺激に強いストレスを感じている場合があります。
「これしか食べない」
「この服しか着ない」
「この場所に行きたがらない」
という行動も、本人なりに不快な刺激を避けている可能性があります。
この場合も、無理に我慢させるのではなく、何が苦手なのかを見つけ、少しずつ受け入れられる範囲を広げていく支援が必要です。
失敗への不安や完璧主義
字を書くこと、制作すること、初めての活動に強く抵抗するお子さまの中には、失敗への不安が強い場合があります。
「間違えたら嫌だ」
「うまくできないならやりたくない」
「汚したくない」
「最初から正しくできないと不安」
このような気持ちがあると、活動そのものを避けようとします。
この場合は、最初から正しくやらせるのではなく、自由に試せる環境や、失敗しても大丈夫な活動から始めることが大切です。
家庭でやりがちな対応
こだわりや切り替えの難しさがあると、保護者の方もつい焦ってしまいます。
「いい加減にしなさい」
「みんなできているよ」
「そんなこと気にしなくていい」
「早くして」
「もうおしまい」
このように声をかけたくなる場面もあると思います。
しかし、本人にとって不安や混乱が大きい状態で強く注意されると、さらにパニックになったり、拒否が強くなったりすることがあります。
もちろん、すべてのこだわりに合わせ続ける必要はありません。
ただし、いきなりやめさせるのではなく、本人が安心して切り替えられるように、段階を作ることが大切です。
家庭でできる支援の考え方
こだわりや切り替えの難しさに対しては、まず次の3つを意識してみてください。
1. こだわりの理由を探す
まずは、「なぜそのこだわりがあるのか」を見ていきます。
感覚が苦手なのか。
失敗が怖いのか。
予定が見えないことが不安なのか。
いつもと違うことに混乱しているのか。
自分の気持ちを言葉にできず、拒否で表現しているのか。
理由がわかると、対応の仕方が変わります。
ただ注意するのではなく、「この子は何に困っているのか」を見ることが支援の第一歩です。
2. いきなり変えず、小さく変える
強いこだわりがある場合、いきなり大きく変えようとすると、お子さまの不安が大きくなります。
まずは、ほんの少しだけ変えることから始めます。
いつもの道順を少しだけ変える。
同じ食材を少しだけ形を変えて出す。
使い慣れた道具に近い物から試す。
初めての活動は見学から始める。
予定変更は事前に写真や言葉で伝える。
「いつもと違っても大丈夫だった」という経験を積み重ねることが大切です。
3. 見通しを持てるようにする
切り替えが苦手なお子さまには、「いつ終わるのか」「次に何をするのか」が見えることが大切です。
タイマーを使う。
予定表を見せる。
写真や絵カードを使う。
終わりの回数を決める。
事前に次の活動を知らせる。
見通しが持てると、不安が減り、切り替えやすくなることがあります。
こだわりが改善した4つの事例
ここからは、こだわりや切り替えの難しさに対して、どのように支援したのか、具体的な事例をご紹介します。
すべてのお子さまに同じ方法が合うわけではありません。
大切なのは、お子さまの様子をよく見ながら、その子に合った方法を探していくことです。
事例1 感覚へのこだわりが強いお子さま
ある小学生のお子さまは、口の中に唾をためることに強いこだわりがありました。
大人が「ためないようにしよう」と注意しても、なかなか改善しませんでした。
このような場合、ただ注意するだけではうまくいかないことがあります。
本人にとっては、感覚的な安心感や習慣になっている可能性があるからです。
そこで、行動を無理に止めるのではなく、唾をためにくい状況を作りました。
マスクを着用する。
水分を取るタイミングを作る。
口の中に意識が向きすぎないように活動を工夫する。
このように、本人を責めるのではなく、環境や関わり方を変えることで、少しずつ行動が落ち着いていきました。
支援のポイントは、こだわりそのものを否定しないことです。
まずは、「なぜその行動が必要になっているのか」を見て、代わりの方法や安心できる環境を考えていきます。
事例2 「字を書かない」と強く抵抗するお子さま
小学校に入学してから、文字を書くことを強く嫌がるお子さまがいました。
「いやだ」
「書きたくない」
「やめて」
と強く反発し、鉛筆を持つこと自体を拒否していました。
この場合、大人は「練習すれば書けるようになる」と考えがちです。
しかし、本人にとっては、鉛筆という道具への抵抗、新しいノートに書く不安、間違えることへの怖さが重なっていた可能性があります。
そこで、いきなりノートに正しく書く練習をするのではなく、本人が興味を持てる道具から始めました。
好きなキャラクターの鉛筆を使う。
自由に書ける紙や段ボールに書く。
失敗しても気にならない素材から始める。
まずは「書くことは楽しい」と感じられる経験を増やす。
少しずつ警戒心が減り、書くことへの抵抗も和らいでいきました。
小学校入学後に、学習や集団生活への抵抗が強く出るお子さまもいます。
大治町周辺で、小1の壁や学校生活への不安を感じている方は、こちらの記事も参考にしてください。
事例3 食べ物の形にこだわるお子さま
食べ物の形や大きさに強いこだわりがあり、きざまないと食べられないお子さまもいます。
少しでも形が大きいと吐いてしまう。
いつもの形でないと食べられない。
好きな物でも、出し方が変わると受け入れられない。
このような場合も、無理に食べさせることは逆効果になることがあります。
大切なのは、食べられるものや受け入れられる形を確認しながら、少しずつ段階を作ることです。
好きな食材から始める。
量を少なくする。
形をほんの少しだけ変える。
食べる量や終わりをわかりやすくする。
一度にたくさん出さず、見通しを持ちやすくする。
「これなら食べられた」という経験が増えることで、少しずつ受け入れられる範囲が広がることがあります。
食事のこだわりは、家庭だけで抱えるととても大変です。
生活習慣や食事の課題は、将来の自立にもつながる大切なテーマです。
事例4 初めてのことに強い抵抗があるお子さま
小学校入学後、保育園との生活の違いに戸惑い、パニックを起こすことが多いお子さまがいました。
学校には先生がいる。
家には家族がいる。
お母さんが学校に来るのはおかしい。
いつもと違うことが起きると不安になる。
このように、自分の中の決まりと現実が違うことで、大きな混乱が起きていました。
そこで、事前に見通しを持てるようにしました。
カレンダーに予定を書く。
写真カードを使う。
前日に伝える。
当日の朝にも確認する。
「お母さんが来ても、いつもと一緒」と安心できる言葉をかける。
本番前に練習の機会を作る。
何度も予告し、少しずつ経験を積むことで、安心して参加できるようになっていきました。
初めてのことへの不安や、見通しの持ちにくさは、学校生活の疲れや行き渋りにつながることもあります。
ポラリス大治教室2では、未就学〜小学4年生のお子さまに向けて、認知トレーニングや運動療育を通して、学校生活の土台を育てています。
ポラリス大治教室2で大切にしている支援
ポラリス大治教室2は、大治町で未就学〜小学4年生のお子さまを対象にした教室です。
この時期に大切なのは、無理に苦手をなくすことではありません。
学校生活や集団生活を支える土台を育てることです。
ポラリス大治教室2では、次のような支援を大切にしています。
見る・聞く力を育てる認知トレーニング。
体幹や姿勢の土台を育てる運動療育。
遊びや生活の中での社会性の育ち。
見通しを持てる環境づくり。
小さな「できた」を積み重ねる関わり。
こだわりや切り替えの難しさは、ただ叱っても改善しにくいことがあります。
必要なのは、「できるようになるための土台」を育てることです。
こだわりを無理に消すのではなく、安心して広げていく
こだわりが強いお子さまに対して、「早く普通にできるようにしなければ」と焦る必要はありません。
大切なのは、本人の安心を守りながら、少しずつ経験の幅を広げていくことです。
いつもと違っても大丈夫だった。
少しだけならできた。
失敗しても怒られなかった。
初めてのことでも、見通しがあれば安心できた。
このような経験が増えることで、お子さまは少しずつ新しいことに挑戦しやすくなります。
こだわりは、悪いものとして消すだけのものではありません。
その子らしさや安心の手がかりでもあります。
だからこそ、無理に壊すのではなく、生活しやすくなる形に少しずつ整えていくことが大切です。
家庭だけで抱え込まなくて大丈夫です
こだわりや切り替えの難しさは、毎日の生活の中で何度も起きるため、保護者の方の負担が大きくなりやすい悩みです。
朝の準備。
学校への登校。
宿題。
食事。
お風呂。
寝る前の流れ。
休日の予定変更。
一つひとつは小さなことでも、毎日続くと親子ともに疲れてしまいます。
「家ではどう対応すればいいのか」
「学校ではどんな配慮をお願いすればいいのか」
「放課後等デイサービスでどんな支援が受けられるのか」
そのような不安がある方は、一人で抱え込まずにご相談ください。
ポラリス大治教室2では、お子さまの様子や保護者の方のお話を伺いながら、どのような環境や関わりが合うのかを一緒に考えていきます。
大治町で未就学〜小学4年生向けの療育を探している方へ
ポラリス大治教室2は、大治町で未就学〜小学4年生のお子さまを対象にした放課後等デイサービスです。
「こだわりが強く、切り替えが難しい」
「初めてのことに強い不安がある」
「予定変更でパニックになってしまう」
「小学校入学後、学校生活に疲れている」
「宿題や学習への抵抗が強い」
「食事や身支度など、生活面の課題がある」
このようなお悩みがある方は、まずは見学で教室の雰囲気や支援内容をご確認ください。
すぐに利用を決める必要はありません。
お子さまに合う環境かどうか、保護者の方のお悩みを伺いながら、一緒に考えさせていただきます。
ポラリス大治教室1・2の違いについて
ポラリス大治教室では、未就学〜小学4年生向けの大治教室2と、小学5年生〜高校生向けの大治教室1で環境を分けています。
大治教室2では、学校生活・集団生活・身辺自立の土台を育てることを大切にしています。
大治教室1では、SST・LST・就労準備を通して、将来の自立や働く力につながる支援を行います。
お子さまの年齢や発達段階によって、合う環境は変わります。
大治教室1と大治教室2の違いを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
大治町の放課後等デイサービス|低学年と高学年で教室を分ける理由
小1の壁や行き渋りが気になる方へ
こだわりや切り替えの難しさは、小1の壁や学校生活の疲れとつながっていることもあります。
「朝になると学校に行きたがらない」
「家に帰ってくるとぐったりしている」
「宿題の前に癇癪を起こす」
「学校では頑張っているけれど、家で荒れてしまう」
このような様子がある場合は、学校生活でかなり無理をしている可能性もあります。
小1の壁や行き渋りについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
見学・相談について
ポラリス大治教室2では、教室見学・個別相談を随時受け付けています。
お子さまを連れてくるのが不安な場合は、まず保護者の方だけでご相談いただくことも可能です。
「うちの子に合うかどうか知りたい」
「こだわりが強く、家庭だけでは対応が難しい」
「学校生活や集団生活に不安がある」
「放課後等デイサービスを利用するべきか迷っている」
そのような段階でも大丈夫です。
一人で抱え込まず、まずはご相談ください。
お子さまの「できた」を少しずつ積み重ねながら、学校生活や毎日の生活を安心して過ごせるように支援していきます。
