投稿日:2020.07.17 最終更新日:2026.05.18
発達障害の子どもの自傷・他害を減らすには?原因と正しい3つのステップ
発達障害のあるお子さんの自傷や他害。
「ケガをしないか心配」
「お友達にケガをさせたらどうしよう」
「どうしてこんなことをするの?」
と、毎日不安や自己嫌悪を抱えていませんか?
自傷や他害は、決して「しつけが悪い」から起こるわけではありません。
適切な対応と環境づくりを、長い期間をかけて行っていくことで、少しずつ減らしていくことができます。
この記事では、自傷・他害を減らすための3つのステップ「①理解する」「②環境を整える」「③関わりを統一する」について詳しく解説します。
目次
ステップ①:原因を「理解する」
自傷・他害を減らすための第一歩は、「なぜその行動が起きているのか」を特定することです。
いつ、どんなときに起こったのかを記録してみましょう。
【自傷によくある原因】
- わからないことが続くことへの不安
- 急な予定変更による混乱
- 自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさ
- 暇な時間に何をすればいいかわからない
-
遊びが楽しすぎて興奮しすぎた
【他害によくある原因】
- 不安や混乱、気持ちを伝えられないもどかしさ(自傷と同じ)
- 怒りなどの強い感情をコントロールできない
- 自分の要望が通らないことへの不満
- 叩かれた人の反応(怒る、驚くなど)をおもしろがっている
- 「叩く=悪いこと」と理解していない
- 自分に対して攻撃的な人がいた(防衛本能)
私たちにとって「当然わかるだろう」と思うことでも、お子さんにとってはハードルが高い場合があります。「困った行動」の裏にある「困っている気持ち」を理解してあげましょう。
ステップ②:「環境を整える」
原因が見えてきたら、次は自傷・他害が起きにくい生活環境を整えます。
-
見てわかる環境にする
「ここで何をするか」「どこに行けばいいか」を言葉だけでなく、絵カードなどで視覚的にわかりやすく伝えましょう。
- 刺激を減らす(感覚過敏への配慮)
音に敏感な子にはイヤーマフを用意したり、静かな場所を確保したりして、不快な刺激を取り除きます。
- コミュニケーションツールを活用する
言葉で伝えるのが苦手な子には、気持ちや要求を指差しで伝えられる「絵カード」などを用意し、コミュニケーションをサポートします。
- スケジュールを明確にする
「次は〇〇をする」という見通しを持たせることで不安を減らします。急な変更がある場合も、事前に視覚的に伝える工夫が必要です。
ステップ③:「関わりを統一する」
実際に自傷・他害が起きてしまったとき、周囲の対応がバラバラだと行動が悪化することがあります。
家族や支援者の間で、対応を統一することが非常に重要です。
【自傷が起きたときの対応】
力づくで止めようとすると、全力で抵抗して危険です。
まずは「被害を最小限に抑えること」を優先します。
壁に頭を打ち付けるならクッションを挟むなど、安全を確保し、本人が落ち着くのを待ちます。
【他害が起きたときの対応】
他害の兆候が見えたら、対象となる人から離したり、気をそらせたりします。
「叩くのを我慢できた」ときは思いきり褒め、成功体験を積ませましょう。
やってはいけないNG対応
-
過剰に反応する
叩かれたときの反応をおもしろがっている場合、逆効果になります。
-
要求に応える
叩いた後に要求を通してしまうと、「叩けば言うことを聞いてくれる」と学習してしまいます。
-
叩き返す・感情的に怒る
痛みを教えるためにやり返したり、怒鳴ったりしても、発達障害の子には伝わらず、恐怖や不信感を植え付けるだけです。落ち着いて、短く「叩くのはダメ」と伝えましょう。
医療との連携が必要な場合も
あまりに症状が重く、環境調整や対応の工夫で改善が見られない場合は、小児科や精神科の医師に相談し、薬物療法を検討することも一つの選択肢です。(※薬の種類や副作用・リスクについては、必ず医師としっかり相談してください)
まとめ:焦らず、少しずつ進んでいきましょう
自傷・他害を改善していくためには、以下の3つがカギとなります。
- 理解する (行動の裏にある原因を見つける)
- 環境を整える (起きにくい環境をつくる)
- 関わりを統一する (起きたときの正しい対応を徹底する)
一人で抱え込まず、周囲のサポートを受けながら、焦らずにお子さんに合った方法を見つけていきましょう。
参考サイト
〇発達障害の子どもにはどういった薬が用いられるのでしょうか? /日本小児神経学
〇強度行動障害・児の自傷行為への対応
お子さんの発達や困りごと、一人で抱え込まずにご相談ください
私たち、放課後等デイサービスポラリスは、愛知県内で児童発達支援・放課後等デイサービスを運営しています。
お子さんの困った行動は、SOSのサインでもあります。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちがどんな想いで子どもたちと向き合い、サポートしているのか、ぜひ一度ご覧ください。
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