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発達障害の子の「着替え・準備」が進まない!身辺自立を促す4つのコツ

「なんで毎日、同じところでつまずくの?」

「何度言ったら自分でできるの?」

朝の忙しい時間は、お子さんの着替えや準備がなかなか進まず、もどかしい思いを抱えたり、つい先回りして手伝ってしまったりすることもありますよね。

私たちが自然に身につけてきた「当たり前の動作」を子どもに丁寧に教えるのは、実はとても難しいことです。

「そのうち自然とマネして覚えるだろう」と思ってしまいがちですが、発達障害の特性や発達の遅れがあるお子さんの場合、

定型発達の子と同じ教え方では上手くいかないことがよくあります。

この記事では、保護者の方に向けて、お子さんが「自分でできた!」という自信を持てるようになる、正しい身辺自立(ライフスキル)の教え方と注意点をご紹介します。

 著者プロフィール
 株式会社Polaris 代表取締役 南部孝太
 資格:児童発達支援管理責任者、強度行動障害、ABAセラピスト
 愛知県内で児童発達支援・放課後等デイサービスを運営。
 現場でのリアルな支援経験をもとに、お悩みを解決するきっかけをお届けします。

身辺自立を教える前の「2つの注意点」

何度教えても間違いが直らなかったり、一向にできるようにならない時は、お子さんではなく「教える環境」に原因があるかもしれません。

まずは以下の2つを確認してみましょう。

1. 家族間で「手順を統一」する

実はお父さんとお母さんで、無意識のうちに「違うやり方」を教えてしまっていることがあります。

例えば、「いつも服を裏返しのまま脱ぎ散らかしてしまう」というお子さん。

お母さんが何度注意しても直りませんでした。しかし原因を探ると、お子さんと一緒にお風呂に入るお父さんが、いつも服を裏返して脱いでいたのです。

子どもは見たものをそのまま吸収します。

「自分にとって正しいと思うやり方」をしてくれない時は、周囲の大人同士で手順(脱ぎ方、片付け方など)を確認し、統一することが大切です。

2. 声がけと行動を合わせる(言行一致)

発達障害のお子さんは、言葉の本当の意味を間違って覚えてしまう「誤学習」を起こしやすい特性があります。

あるお子さんは、お母さんが「いただきます」と声をかけても自分から食べず、

食事が終わりに近づくと、お母さんが「仕方ないね」と言って口にご飯を運んでいました。

するとお子さんの中で、「いただきます=食べてはいけない時間」「仕方ないね=口を開けて食べさせてもらう合図」とインプットされてしまったのです。

これを直すために、「いただきます」という言葉と同時に、大人がお子さんの手をとって一緒にスプーンを口に運ぶようにしました。

すると、正しい合図で食べられるようになりました。

声がけをする時は、必ず「その言葉が意味する行動」をセットにして(言行一致で)教えることが重要です。


自分でできるようになる!教え方4つのコツ

生活の基本動作だけでなく、新しいことを教える時に役立つ、とっておきのコツをご紹介します。

① スモールステップでほめる

大人にとって「ズボンをはく」ことは1つの動作です。

しかし、お子さんにとっては乗り越えるべき壁(動作)がたくさんあります。

いきなり「ズボンがはけたら成功」としてしまうと、失敗ばかりが続き、やる気や自信を失ってしまいます。

1つに見える動作を細かく分け、できたステップごとにたくさんほめてあげましょう。

② つまずいているポイントを発見する

では、「ズボンをはく」動作を細かく分けてみましょう。

大きく6つのステップがあります。

  1. 両手でズボンを持ち上げる

  2. ズボンの「足を入れる穴」を確認する

  3. 左足を入れる

  4. 右足を入れる

  5. ズボンに足を入れたまま立ち上がる

  6. ズボンを引き上げる

さらに「6. ズボンを引き上げる」が苦手な場合は、【足首から膝まで → 膝からお尻まで → お尻から腰まで】と3つに分けることができます。

お子さんがこの手順の「どこで」つまずいているのかをよく観察し、そこだけを重点的に手助けしてあげましょう。

③ 年齢や状況に合わせて「手助けの方法」を変える

大人がお子さんを手助けする時は、以下の3つの段階を意識します。

ステップ1:確実に成功体験を作る(大人が手を添える)

最初は「自分でできた!」という喜びを感じさせることが最優先です。

言葉で「ズボンあげて」と指示するより、大人が手を添えて一緒に動かし、確実に成功させましょう。

 

ステップ2:手助けを減らしていく

毎回大人が手伝うと、それに頼りきりになってしまいます。

少しずつ手を添える力を弱くしたり、途中でパッと手を離したりして、自分で動かす割合を増やしていきます。

 

ステップ3:声がけ(言葉の指示)に切り替える

やり方がわかっているのに行動に移せない時や、年齢が上がってきた時は、手を添えずに「ズボンあげてね」と声だけで促し、自立を促します。

 

④ 使いやすいアイテムに工夫する(環境調整)

何度やっても上手くいかない時は、アイテム自体を変えてしまうのも一つの手です。

固形石鹸が泡立てられない ➡ ポンプ式の泡石鹸に変える

靴紐が結べない ➡ マジックテープの靴に変える

カバンの中身がぐちゃぐちゃ ➡ 中身が見える透明のポーチで仕分ける

「みんなと同じものを使えるようにする」ことよりも、「お子さんが失敗せず、生活しやすくなる」ことの方が何倍も重要です。


まとめ

お子さんに身辺自立を教える時は、

  1. 手順を家族で統一し、言行一致を心がける

  2. スモールステップに分け、つまずきポイントを見つける

  3. 状況に合わせて手助け(手を添える・声をかける)を調整する

  4. アイテムを使いやすいものに工夫する

これらを意識してみてください。

「できて当たり前」ではなく、1つ1つの動作がお子さんにとっては大冒険であり、大きな成長です。

少しでもできたら、大げさなくらいにたくさんほめてあげてくださいね。


家庭で限界を感じたら、ポラリスの「ライフスキルトレーニング」へ

毎日のお着替えや片付け。

頭ではわかっていても、忙しい毎日の中で親御さんがずっと付きっきりで教え続けるのは、本当に大変でストレスが溜まるものです。

「家庭だけでは上手くいかない」と感じたら、ぜひ私たち放課後等デイサービスポラリス教室を頼ってください。

ポラリス教室では、将来の自立に向けた「LST(ライフスキルトレーニング)」に力を入れています。

小学生には「シャツをズボンに入れる」「ランドセルの中身を整理する」といった基本の身辺自立からスタートし、

中高生になると「TPOに合わせた服装」「お金の管理」「公共交通機関の使い方」など、社会に出るために必要な実践的なスキルへと段階的にステップアップしていきます。

ご自宅でなかなか取り組めないことでも、私たちプロのスタッフが、

お子さん一人ひとりの特性に合わせた環境(構造化)とスモールステップで、楽しく確実にサポートいたします。

▼ ポラリスのライフスキルトレーニングの詳しい内容はこちら! ➡ [リンク:ポラリスのLST(ライフスキルトレーニング)紹介ページ]

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